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だと思った。
こいつの為だと思うと尚更起きる気にならない。
本音をぶつぶつと漏らしながらむっとしてるこいつの顔が思い浮かぶ。
今学期に入ってから席が俺の後ろになったこいつは、やたら俺の事を気遣う。
だが、その分こき使う。
同じ部活で中学からの腐れ縁、何かあれば突っ掛かり合うような関係だった俺達は割と同じグループでつるむ事が多かった。
だから、俺達は席が前後になってさらに一緒にいる時間が長くなった。
…これもまた運命なのだろうか…?
などと考えてみるが、別に神とか運命などを心から信用しているわけではない。
まぁ…それも悪くはないがな。
つんつん
今度は何だ?
「昼休みだけど…ま、またいつもの場所に来なさいよ?」
あぁ解ってるさ。
俺は心の中で頷きながら夢路への船をこいでいた。
だが、返事をしない俺に、こいつはある仕返しをしてきたのだ。
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