第十報 最後の別れ

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咲美の言葉がグルグル頭を回って式に集中出来なかった。 意味はわかるけど、頭ではわかっているけど…心のどこかで歯止めがかかって涙が出ない。 でも、きっと、涙を堪えていて変な顔しているんだろうな。   あ、そろそろ退場かな。 そう思った理由は、舞台に立っていた先輩達の歌がサビを繰り返し始めたからだ。 ぼんやり考えていると頬を冷たいものが伝った。もちろん、涙だけどね。
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