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その日も貞子さんは鶴を折っていました。
その頃には髪の毛も抜けて、顔も腫れ上がってしまっていました。
それでも貞子さんは鶴を折っていたのです。
治る、治ると信じて。
しかし、その日
貞子さんは急に胸が痛くなり、そのまま亡くなってしまいました。
千羽鶴はまだ600羽あまりしかできていませんでした。
貞子さんはまだ15才でした。
お母さんもお父さんも泣いて貞子さんの事を呼びました。
けれど、もう二度と、
貞子さんは目をあけませんでした。
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