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刻々と時計は時間を刻み、クリスマスイルミネーションは様々な表情を彼女の前に映し出していた。
しかし、彼女は一向に顔をあげようとはしなかった。
「狩魔……検事?」
突然だった。予期せぬ瞬間に自分の名――狩魔冥の名を呼ばれ、ふと彼女は顔を上げた。
彼女の双眸に映ったのはセーターにマフラー、そして特徴的な髪型をした二人だった。
「成歩堂……龍一?」
「やっぱり狩魔検事だ」
呆気に取られている彼女を尻目に成歩堂は、ペアルックのセーターを着ている少女――綾里真宵と顔を見合わせていた。
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