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操り人形
私を蝕む烏がもうじきやってくる
手には血だらけの十字架を持って
最期まで生きたいと願い続けた
罪深き者は例え天使であっても
罰せらるる…
[裏切り]というものに
初めて憎悪の感情を抱き
天使たる者が 禁忌を犯した
白翼は黒く変化し
金の髪は赤紫に染まり
瞳は銀に怪しく光る
忘れる事は無かった神の存在も
心の闇に覆われて 見失った
血を纏ったロザリオは
神への[裏切り]を示す
当然の報い
―身を滅ぼして償え―
見捨てられた 不良品
その御言葉にも逆らい
生きたいと願った私は
手をさしべてくれた
不気味な微笑みの貴方に―
身を委ね 安心したように眠りにつく
進んだ先が
悪魔になりさがった
心を持たない
操り人形への道だと知らずに…
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