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輪廻
気付けば湖のほとり
赤い月下に 魂の叫びが染み付く
木が生い茂り
秋を漂わせる黄色い落ち葉が
地面を覆いつくす
そよ風がなびく闇の中
照らし出された水面の月は
ゆらゆら揺れて
形を変えてゆく
月の雫と私の涙
記憶の破片が飛び散る
遠い昔のピースが
一つ一つ繋がっていく
水面に浮かび上がった過去
渦巻き蘇る記憶
真実は残酷なもの
此処に埋まりし私の亡骸と
貴方の屍
私が犯した罪は
貴方との永遠を求め
私の中だけに宿す為
暗い闇へと誘った事
―死して一つになる
その願いも虚しく
はまった孤独の底無し沼
結ばれぬ想いは
悲哀の念で燃え広がる
またなの…
この場所で何度罪を償えば
この地獄から抜け出せるの?
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