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おかんが俺を見るなり泣きながら倒れかかってきた。「勇太が 勇太が 死んじゃった」 目の前が真っ暗になった。
俺はさっきまで寝てたぞ 夢? 何 死んだ ? 誰が 意味がわからない
おやじは無言のまま座っていた。おかんを椅子に座らせておやじに問いかけた!!!
「勇太はどうなったの? 本当なの? 今勇太は?」 おやじは一言くもった声で「ドアの向こうにいる」と 実はわからず笑っていた。おかんは実に「うそだよねー うそだよねー」って繰り返しそれだけ発していた。
信じれるわけがない俺は「勇太の所にいこうよ」 おやじが指したドアを開けた
そこは緊急治療室みたいな所だった。勇太は
目の前にいた。
タンカの上で寝ている。医者がいっぱいいた。誰も何も言わない。
うそだろ… 全てを理解した。ただそこに突っ立っていた。
おかんがおやじに引きずられながら入って来た。おかんは勇太を見るなり体を揺さぶりながら叫んだ。「帰るよー 家に帰るよー。何でこんな所で寝てんのよー」
はっきりいって狂っていた。
勇太は揺さぶっても反応しない…
「せんせい 勇太生きてますよね?」おかんは先生に震える声で問い掛けている。
先生は何も言わなかった。おやじもおかんも泣き崩れた
俺は現実を受け止める事ができなかった。ただその場にいれず美穂と実のいる所へ行った。
美穂も俺を見るなり「勇太君どうなの?」って
死んだ
皆泣いていたけど俺にはわからない。昼間話してそれから何か゛あった頭の中がグルグル回る。 勇太はまだ18歳!あいつが死ぬわけがない見間違い?そんなのが駆け巡っていた。
椅子に座り込み放心状態 どの位そうだったのかわからないおやじとおかんも出て来た。
おかんは一人では歩けずおやじに引きずられるようにして椅子に座った。
実るはまだ、死ぬとかわかるわけがなく騒いでいたから一旦家に帰るようにした。どうしていいかわからない
車の中で妹と弟の事が心配になった。あいつらはまだ知らない!少なくとも朝起きるまでは…そんな事を思いながら、家に帰り、実ると美穂を残して実家に行った。
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