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「…私はずっと…此処にいるよ」
「嬉しい事言ってくれるなぁ」
ユキは黙々とカレーを食べ続ける。
「でも、いつか俺と離れなきゃいけない時が来る」
「…なんで?」
ユキはスプーンを置き話を聞く体勢になる。
「ユキの父親…グリードさんが帰って来たらユキはそっちに行くんだ」
「………やだ…グリードは嫌い」
「それでもお父さんだ…家族なんだぞ。リリスさんはどうするんだ」
ユキは黙った。
「だから、それまで俺がちゃんと面倒みるよ、ユキ」
「…うん…ありがと…ロジャー」
ユキはほんのり笑った。
「ほら、口元カレー付いてるぞ」
ロジャーは布巾でユキの口を優しく吹いた。
「////い、いいよ…自分で拭くから//////」
ユキは照れる。
「いいからじっとしてろ」
ロジャーは綺麗にユキの口元を拭く。
「//////あ、ありがと」
ユキは照れを隠すためにカレーを黙々と食べ続け、間食した。
「……ご馳走さま」
「御粗末様」
二人は食器を片付ける。
「今日は疲れただろ、明日は早めに出るからもう寝ろ」
「…ふぁ…うん…おやすみなさい」
ユキは可愛く小さなあくびをして部屋に入った。
ベットに潜り猫の様に丸くなって眠った。
明日はロジャーによるユキの強化訓練が始まる。
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