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訓練開始
「う、う~ん……はぁ……」
ユキは目を覚ましベットから降りた。
時刻は九時十三分
ユキは目覚めが良く、寝相も悪くない。
ただ、たまに酷い時がある。
それは……。
「おはよう……ロジャー」
ユキは目を擦りながらリビングに入った。
「おはようユキ、大丈夫か?」
ロジャーは寝起きには使わない言葉を言った。
「…?…なにが?」
ユキはロジャーの言っている事がわからない。
「ユキ、覚えてないのか。まぁ寝てるから仕方ないか。ユキはずっとうなされてたんだぞ」
「……え?」
ユキは気付いていなかったが、服は濡れて、体は暑かった。
「……はぁ……まただ」
ユキがうなされる事は初めてじゃなく今までも何度かあった。
そのたびにロジャーは気になっていて今日、初めてユキにその事を話した。
ユキは何故汗をかいているか気になっていたがいまやっとわかった。
「…そうだったんだ」
ユキは思い出そうとした。
(……グリード?)
何故かユキの頭にはユキの父親であるグリードの顔が浮かんだ。
「…なんであの人が」
ユキは小さな声でそう言った。
「ん、どうした」
ロジャーはユキがなにか言ったと思い聞いた。
「……………ううん………なんでも………ない」
ユキは深く考えたあと返事を返した。
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