とても優しい君は偽善者~A Hypocrisy~

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人はそれに気付かなかった 人はそれを見つけられない 憎しみあい涙は枯れる 僕はそれに気付けなかった 人は何を求め探し彷徨う 人は誰の為に傷を付けあう 小鳥の声が朝を知らせる 僕はそれに気付けなかった また夜が来る 風がすり抜ける そして明かりが灯る 少しずつ近付いて 一人になる 分かり合う必要があった 僕は彼を招き入れた 人はそれに気付かなかった 人はそれを感じなかった ただ彼の言葉を信じたかった 僕は彼に気付けなかった 誰かの為に 誰かの為に 幸運を掴めなかった人の為に 地図を無くしてしまった人の為に 悲しい連鎖にもがく人の為に 同じ空を見上げている人の為に 交差点ですれ違う人の為に 漠然として存在する誰かの為に 怒ることを忘れた人の為に 笑うことを忘れた人の為に 泣くことを忘れた人の為に その満たされた水の 表面に触れたときに 彼は傷ついている 誰の為に… 僕はそれに気付けなかった 見えないふりをしていた 知らないふりをしていた 雲は空高く 両手では足りなかった また夜が来る 風がすり抜ける そして明かりが灯る 少しずつ近付いて 一人になる 夢から覚めるのが遅すぎた このままどこに流れて行くのか 舵のない船 漂う海 僕はそれを知らない でも それを忘れてはいけない 乗り越えなければいけない 生きることは 恐怖を 克服すること だから それを忘れてはいけない
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