2人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
「ワンちゃんはいつもここに来るの?」
男の子はボクの頭を撫でながら聞いた。
「僕はね、たくって言うんだ。ワンちゃん名前ある?」
名前なんてないよ。
そんな気持ちが伝わったのか、たくはしばらく考えてから言った。
「僕が名前つけてあげる!もぐらはどう?!」
もぐら…
ボクはもぐらじゃなくて犬なんだけど…
そんなボクの気持ちを無視し、たくはボクの名前をもぐらと決めたんだった。
なんでも学校の図書室にある絵本の主人公がもぐららしい。そのもぐらが大好きだから、ボクにつけてくれたんだって。
うん
なんか気に入ったかも。
ボクの名前は今日から『もぐら』
最初のコメントを投稿しよう!