出会い

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「ワンちゃんはいつもここに来るの?」 男の子はボクの頭を撫でながら聞いた。 「僕はね、たくって言うんだ。ワンちゃん名前ある?」 名前なんてないよ。 そんな気持ちが伝わったのか、たくはしばらく考えてから言った。 「僕が名前つけてあげる!もぐらはどう?!」 もぐら… ボクはもぐらじゃなくて犬なんだけど… そんなボクの気持ちを無視し、たくはボクの名前をもぐらと決めたんだった。 なんでも学校の図書室にある絵本の主人公がもぐららしい。そのもぐらが大好きだから、ボクにつけてくれたんだって。 うん なんか気に入ったかも。 ボクの名前は今日から『もぐら』
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