人間への変質

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「あっ、病院行かなきゃ。」     呟きながら、寝転がっていた身体を起こす。   5分もかからずに準備を済ませ、家をでる。   湘南の病院まで、自転車で行こうか迷ったけど、すぐに駅に向かって歩き出す。   乗り継ぎを含め30分程電車に揺られる。   ふむ。 いくら時代が進んでもこの電車の揺れは無くならないらしい。   この揺れがいい、なんて言う人もいるけど、僕にとっては不快でしか無い。   湘南に着き、病院へ向かって歩き出す。   今日も湘南の海は若者や家族でいっぱいだ。   大体夏休みなんて何故あるのだろうか?   夏だから休むという意味がよくわからない。   ……まぁいいけどね。   そこで視界に海の家が入り、ふと悲美さんの事を思い出す。   あの人も不思議な人だな。   なんとなく…僕と似た雰囲気の人だったしな。     「帰りにちょっと寄ってみようかな…。」     この前、今度寄るって言っちゃったしね。   約束は守らないと。   そんな事を思いながら何故かちょっと明るい面持ちで病院に入った。
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