想い

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「私カシオレ。トシ君は?」     「えーと、銘柄は何でもいいんで日本酒を。」     僕と悲美さんは駅のすぐ近くのチェーン店の飲み屋に来ていた。   そして僕の呼称が『トシさん』から、『トシ君』に変わっていた。   …別に嫌っていうわけじゃ無いけどね。     「っていうか飲むんなら悲美さんがバイトしてる所で良かったんじゃないの?」     「嫌だよ。なんでせっかくトシ君と飲むのにウチで飲まなきゃいけないの。」     「ふーん。まぁよく解んないけどそんなもんなんだね。」     「うん。そんなもんなの。」     しばらくしたら、店員さんが頼んだ飲み物を持ってきた。   僕と悲美さんはそれを小さく乾杯して、飲み始めた。   あっ…   っていうか僕、またお酒飲んでる…           まぁいいか。   医者は嫌いだし。
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