想い

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ふむ。   ちょっと空気が重くなってしまった。   僕のせいなのか?     「トシ君さ、夢とか、ある?」     突然悲美さんが話題を変えて、僕に振ってきた。     「夢、か……。絶対叶いそうも無い夢ならいくつかあるよ。」     「聞いてもいい?」     「……そうだなー…とりあえず、一生懸命生きる……っていうのが夢かな。」     そこで刹那、悲美の顔が少しだけ悲しげな顔になる。   ほんの一瞬だったけど。     「それ、絶対叶わない夢じゃ無いじゃん。自分の気持ち次第でしょ?」     「自分の気持ちがコントロール出来ないから夢なのさ。」     「ふぅーん。なんていうか…トシ君のそういう所、私とちょっと似てるなー。」     「悲美さんと?全然似てないよ。僕はただやる気が無いだけだから。」     先生の言葉を思い出した。   キミには生きる意志が無い、と。   確かにそうなのかもな…。   今の僕には死んで後悔するものなど一つも無いからな…。
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