想い

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「よしっ!そろそろ帰ろっかっ!」     3時間程歌って満足したのか、悲美さんから帰ろうときり出してきた。   ラスト1時間くらいは悲美さんしか歌って無いしね。   僕もカラオケは久しぶりだったから、ほんの少しテンションは上がったけど。     「そうだね。終電間に合うかな?……あれ?っていうか悲美さん、住んでる所は何処なの?」     「桜木町だよっ!」     じゃあ終電間に合わなくても最悪歩いて帰れるな。     「そっか。じゃあとりあえず出ようか。」     「あっ、ちょっと、待って!」     「…?」     何かまだ歌いたい曲でもあるのだろうか?         「あのね、トシ君。ちょっと聞いて欲しいんだけどね、私ね、初めてトシ君を見た時からね、……す…」         「ちょっと待って。」         「…え?」         その先に悲美さんが言おうとした事は予想出来た。     予想出来たから…     止めてしまった。
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