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僕と悲美さんは桜木町からみなとみらいの方へ歩く。
悲美さんは、出掛けるならちょっと待っててと行ってそれからまた20分程待たされた。
20分後に出てきた悲美さんはバッチリお洒落していた。
なんのお洒落もせずにいつも通りの格好の自分がちょっと恥ずかしい。
「それで、どこに連れて行ってくれるのかな?」
悲美さんは平然を取り戻したようで、ようやく話しかけてきてくれた。
「えーと、まぁそれは着いてからのお楽しみで。」
なんとなく適当な事を言っておいた。
僕と悲美さんの間に、若干気まずい空気が流れてる。
そりゃそうだろう。
僕は一度悲美さんの告白をシカトしているのだから。
「っていうかどうして家の場所を知ってるのかな?」
「……お父さんに聞いたんだよ。」
一瞬だけ迷って正直に答えた。
「あ~…お父さん…バレちゃったんだ…」
というか何故隠してたか謎だ。
「悲美さん。」
「ん?何かな?」
「素っぴん、可愛いかったよ。」
悲美さんの顔が真っ赤になった。
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