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観覧車の中で一通りイチャイチャした僕らは(一通りのイチャイチャがどんなかはご想像にお任せで)、そのまま海の方に歩いた。
夕方になり夕日がまぶしいくらいだけどそれはそれでなかなかロマンチックだった。
…僕にロマンは語れないけど。
「んー…今日も1日幸せだったねぇー。」
背伸びをしながら悲美さんが言う。
…なんか猫みたいだ。
「幸せ…か。幸せってなんだろうね?僕、幸せってよくわからないんだよね。」
「んー?じゃあトシ君は今幸せじゃないのかな?私はトシ君…大好きな人といつも一緒にいれるだけで幸せだけどなぁ~。」
「じゃあこれが幸せなんだね。」
「それでよしっ。えへへ…」
無邪気な笑顔で笑う悲美さん。
「トシ君っ。ちょっと勝負しない?」
「勝負?なんの?」
「どっちが…幸せのまんまでいられるか。」
「なにそれ?そんなの勝負になんないじゃん。二人共幸せなんだから。」
「……そうだね。こんなの勝負になんないよね。」
「………?」
何故か…
悲美さんは悲しそうな顔だった。
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