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「ドナーがですか?じゃあ手術ですか?」
『うむ。キミさえ良ければ明日にでも手術は出来るよ。』
「ホントですか?じゃあ明日お願いします。」
迷いなく答える。
成功確率は50%なのに。
僕と先生に信頼関係があるから、でわない。
僕は早く今の状況をなんとかしたいのだ。
死ぬなら死ぬでそれは仕方ない。
助かるなら助かるで僕は生きる。
もうこんな中途半端な状況は嫌なんだよ。
『そうか。では早急に準備を整えよう。とりあえず今日は入院してもらうが大丈夫かな?』
一瞬だけ考える。
「大丈夫です。じゃあ今から病院に向かいます。」
『わかった。待っているよ。』
なんとなく電話の向こうの先生がニヤリと笑った気がした。
それは確かめようの無い事だけど。
電話を切ってすぐ、今度は悲美さんに電話をしようとする。
しかし、最後のボタンを押すところで思い止まる。
…なんて言えばいいんだ?
悲美さんに病気の事は言って無い。
じゃあなんて言えばいい?
とりあえず保留にしておく事にした。
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