幸せの真実

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その日の夕方には入院の手続きは完了して、病室に入っていた。   個室。   そんなお金無いのに…   先生いわく、     「キミは大部屋に入れると他の患者に迷惑がかかりそうだから。」     …だそうだ。   なんとも失礼な医者だ。   実際当たってると思うけど。   まぁとりあえず入院は完了して、     今公衆電話の前でぼーっと突っ立っている。   悲美さんに電話するべきか…   携帯は病院に入ってから電源を切っているからもし悲美さんからかかってきててもわからない。   だからこっちから電話するしかないのだけど…   電話しても何て言っていいかわからない。   さっきタカにはあんなに簡単に言えたのに。   別にホントの事は言わなくていい。   ちょっと嘘をつけばいいだけじゃないか。   なぜいつもそうしてきた僕が今、それをできない?   偽善者ぶるな。             結局…   悲美さんには電話出来なかった。     悲美さんには全てが終わってから話そう。
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