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光。
眩しい。
なんだ?
状況がわからない。
「よう。目、覚めたか。」
タカ?
僕は喋ろうとするが、うまく喋れない。
っていうか口になんか着いてる。
酸素マスク?
「ははっ、うまく喋れないだろ。ちょっと待て。」
そう言ってタカが酸素マスクを取ってくれる。
「…タ……カ?」
「麻酔効きまくりでな。お前3日間寝っぱなし。」
「…………?」
「手術、成功だよ。良かったな。生きながらえて。」
あー…
思い出してきた。
僕手術したんだったな。
50%の賭けに…勝ったのか。
……そうだ。
「…タ…カ。か…悲美さ…んは?」
一瞬タカが僕から目を反らす。
「あー……ちょっと待ってろ。その前に医者の先生にお前が目覚ました事伝えてくるから。」
待て。
今は医者なんてどうでもいい。
…いや、どうでもはよくないか。
一応命の恩人だし。
でも今はそれよりも…
悲美さんに、
悲美さんにこの事を伝えたい。
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