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夜9時過ぎまで仕事をこなし職場のあるビルを出る。
初日という事もあり、慣れない作業や人間関係に身体全身が酷い倦怠感に襲われている。
それよりも気になる事…
彼女の瞳にとらわれている自分の気持ち。
決して今まで恋愛をしてなかったからという理由でもなく、むしろ普通の人に比べて多い方だったのだが今までと何かが違った。
ビルの前の通りにあるガードレールの上に腰掛け、よれよれの煙草を取り出し火をつける。
紫色の煙は、暗い夜空に吸い込まれていく。
その煙の軌跡を見るともなく夜空を見つめ気付く。
一目惚れ…
今まで経験したことのない感覚…
こうして僕の長い恋愛が始まる。
今はまだ心の高揚感に包まれているだけ…
そして運命は走り始める。
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