02 好意

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「香坂みゆ、男嫌いで有名じゃん」 宿題のノートを写しながら優生は言う。 優等生みたいな名前してるけど、頭はよくないからいつも俺の宿題を写してる 「いや…どっちかって言うと、人間嫌いだよ、あいつは」 男女関係なく、彼女は愛想を振り撒かない。 もともとはそんな子ではなかった 「へえ」 興味なさそうだなおい 「で、香坂がどうしたの?まさか狙って」 「ねーよ」 ちらりと彼女を見てみると、携帯を触りながらため息をしていた 俺は立ちあがって、彼女の前の席へと座る 「なーに見てんの」 「ニコニコ動画」 なんだよこいつニコ厨かよ 語りたい。おっさんの大冒険を語りたい。へいよーぐっつすっす 「ニコニコ動画みてるなら、もっとニコニコしたらいいじゃん」 「うーるさい」 パタリ、と彼女は携帯を閉じた  
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