その手の温もりが無くなるまで

2/5
44人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
  「伊東さん…!」 伊東さんは副長に斬られた。 正直伊東さんが負けることは,分かっていた。 私の第六感が働いたから。 でも止められなかった。 止めてはいけなかった。 2人が望んだ決闘だったから。 …伊東さんが望んだ決闘だったから。 「…君は…土方君の隣に…行っただろう…」 私は血だらけの伊東さんに駆け寄った。 伊東さんは私が駆け寄ると少し驚いたように,小さくそう言った。 そして綺麗な瞳で私を見つめる。 「私,私は……」  
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!