出会い

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「俺の家系は、有名な戦闘貴族だったんだ。こちらではライディーズ家の様な、な。だから親も戦争に行くことがあったんだ… そして俺が5歳の時、雪の降る寒い日だった… 俺は、親が戦場に出ている間、他の家に預けられてたんだけどな、その日の夕方、家に政府関係者が来たんだ。親の戦死を、告げにな… その時はあまりのショックで罵詈雑言を吐いたそうだ。そりゃそうさ、幼くして親が死んだ、なんて信じたくはなかったからさ…… 俺は天涯孤独に近い状況だったよ、祖父も祖母もおらず、両親は戦死し、頼りになれる者が少なすぎた…そんな中、ある誘いが来たんだ。私達の家で、暮らさない?ってな。俺は誘いを申し受けた、それしか選択肢がなかったからだ。ただ、後になって分かったことだが、俺が暮らすことになった家族の親は、俺の両親の親友だったんだ。もし俺達が帰って来れなくなったら、息子を頼むって言い残してな…全く、俺の親は最初から戦死覚悟で戦場に行ったんだぜ… そして俺は、朝倉という名の家で暮らすことになったんだ…偶然かは知らないが、俺が朝倉家へ初めて行った日も、雪の降る寒い日だった…」
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