再度会う─再会─

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1 また来た……… そう思いながらストレートの髪をかき上げるのは、今年15歳になったばかりの『竹川衣流』 ベランダへと歩きながら、少々苛ついた口調で 「今度は誰……?」 と呟いた。 日によって来る人物は変わるようだ。 毎日来るので、本人はうんざりしているのが明白だった。 下には黒目黒髪の同い年くらいの少年が立っていた。 「こんにちは、お嬢様。お迎えに上がりました。外出の準備は整っておりますか?」 そう言われた衣流は、普段断っている筈の誘いに何故か乗り気になった。 別に何があるわけでもない。気が変わっただけ。 「待ってて。支度してくる」 「仰せのままに」 パタパタというスリッパの音と共に、部屋に入っていった衣流。 少年は軟らかい笑顔を向けていた。
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