濃い青の半袖

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「・・・まぶしいっ・・・」 カーテンが開いた。 朝の日差しが、部屋に差し込む。 私の部屋は、特別。 「病室」という名の部屋。 「綾ちゃん、朝だよ」 看護婦さんの声で、毎朝7時に起床。 この生活を、もう一ヶ月も繰り返している。 「・・・・・綾ちゃん、寝言言ってたよ」 「え?なんて?」 「好き・・・って」 「えー!うそー」 「もう少ししたら退院だから、頑張ろうね」 優しい言葉さえ、うるさく感じる。 あなたに、私の気持ちは わからないよ。と。 私が好きな人は 退院したら 会えないんだ
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