1、職場の風景

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 また、今日も一日が終わろうとしている。  とりあえずは、なにごともなかったが、仕事終了の定時刻を大幅に過ぎてしまった。  まったく、あのオッサン、もっと手際良くやれないものだろうか。時間いくらで稼ぎたいのは解るけど…。と、いつものように、なんとなくモヤモヤをもちながら、上司に終わった旨を報告しに行く。  どうせ、こんなに時間かかったって、嫌味のひとつも言われるんだろうなぁと思いながら。                ノックして事務所に入って、先ほどの予想通り、これでなにか不具合があったものなら、いつも帰れなくなるのだが、とりあえずは終業。帰途についた。  こんな毎日の繰り返し、学校卒業して、希望を胸に入った会社での生活も数年たって、ある程度の責任をもってきた私であったが、それとともに、なにかわからないモヤモヤも心の内に増えていった。  毎日ノロノロ、ノロノロ、もっとテキパキできないものか。                また、今日も帰って寝るだけ。  朝には、新しい一日が始まる。
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