進行

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進行

そうして、家族みんなで時間を調節しておばあちゃんを見ていくことになった。 誰かがそう言った訳ではなく自然と全員がそうし始めたのである。 平日は午前中からお昼まで僕が、午後はお母さん、夜寝つくまでお父さんという具合に誰かしら一緒にいる形になった。 忘れっぽくなってから、進行するにつれ怒りっぽくなり、その頃には怒りっぽいのは変わらないが記憶が過去に戻ってる?というか子供に戻ってる感じになっていた。 朝起きて、いつも通り両親を二人で見送りお茶を飲んでいると、『おっかさんに会いたいから定峰行く』と言い始め全く人の話を聞かなくなってしまった。そうこうしているうちに、大学へ行く時間が迫ってきた。いつも出かける前に、お昼ご飯を僕が作り一緒に食べて出掛けてたので、支度をしなんとか座らせ食べ始めた。 しかし、また会いに行くと言い始めた。その時、日々の疲れや精神的な疲れ苛立ちが爆発してしまった。 『おっかさんは、はー随分前に死んだんべぇや!何回言えばわかるん!』と、 おばあちゃんは『何言いやがるんだ』と食べていたご飯を持ち歩き始めた。その時、僕がため息をついた瞬間、おばあちゃんが手に持っていた茶碗を廊下に投げつけた。 ガチャーン!! 『なんでだぁー』とおばあちゃんが叫んだ瞬間、どうすればいいかまったくわからなくなり裸足のまま外へ逃げ出した。
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