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ここは某県、某市。
あえて、所在は明らかにしない。
俺が最初にこの場所へ訪れたのは15年前。
今はもう、当時のように若者達のたまり場にはなってないようだ。
当時を振り返ってみれば、車が何十台、バイクが何十台と集まって、みんな思うがままにここを走り抜けていた。
若さと言うのは、怖いもの知らず。
また他人の迷惑や被害もかえりみず、自分さえ良ければ良いとの思い込みが非常に強い時代でもある。
この場所で、幾度となく事件や事故をくりかえしてきた。
あれは他人事と、自分には起こりえないと信じてくりかえされる暴走行為。
しかしゆくゆくは友達が、あるいは自分が犠牲になり、初めて事の重大さを知ることになる。
事故を起こして下半身が動かなくなってしまった人、
事件を起こして前科者になってしまった人、
高価なバイクや車を一瞬にして鉄屑にしてしまった人など。
後悔は先に立たない。
しかしなぜこれらは繰り返されてしまうのだろうか?
あれから15年の月日が流れた。
今では暴走行為は行われてない。
今まで伝統の場所での暴走行為を、たった一人の人間が伝統を変えた。
そして、新たなる伝説が始まった…
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