警告と分岐点

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しかしやっぱり女の子の部屋だなぁ、ぬいぐるみがたくさん。 月の輪熊のブーさんに。 人気の三木マウス。 青色が特長のスウィチィ。 本棚に目を向けるとひどく破れている本があった。 流は手にとり表紙を見る。 【だれでも絶対にわかる数学 これでわからなきゃ破り捨てろ】 パラパラと数ページめくってみると、とてもわかりやすい。 ん?表紙が破れていた。 小柴さんって……。 再びスリッパの音が廊下に響く。 小柴さんが帰ってきた! 宇津さんとアイコンタクトをかわしすぐさま元の位置に戻った。 ドアが開き小柴さんが料理を運んできた。 「はいっ、どうぞ♪」 「凄いですね小柴さん。あんかけチャーハンですか」 見た目は完璧なチャーハンだった。 「さ、温かいうちに食べて」 「いただきます」 一口食べた。 (ま、まずい…) なんでまずいんだ、チャーハンだろ、あんかけチャーハンだろ。 宇津さんも同じことを考えているようだ。 「どう?おいしい?」 「すごく、大き、……おいしいです」 「本当♪それならもっと た べ な い か ?」 流と宇津は気合いで食べきった。 (あとで、胃薬飲もう) 「よし、そろそろ帰るか」 「そうですね」
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