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「塩だと?…まさか!」
宇津さんが突如なにか閃いたようでいきなり地面に生えている草を食べはじめた。
「ど、どうしたんですか、宇津さんも狂ってしまったんですか?」
「ちょっとそれどういう意味よ。私がおかしいっていうの」
隣で小柴がわめいていたが流は宇津に注意が向いてたのでシカト気味だった。
「やっぱり……草も塩でできている。この世界はすべて塩でできている。久保さんの能力は【塩】だ」
「むーしーすーるーなぁ~」
広い草原に小柴の叫びはむなしく響いた。
「大当たりです」
聞き覚えのある声がした。
振り返ると腕に包帯を巻いたままの久保さんが立っていた。
「久保さん、ここは?」
「ここは私がつくりだした塩の世界。望めば塩でできた怪物がでてくる。トレーニングにここを使うといい。またこの中では時間は現実の四分の一だからじっくり鍛えられる」
「ここは使えるな、だが今日のところは帰るか。疲れた」
宇津さんの提案にのり明日の戦いに備え休むことにした。
次の日の放課後。
部室内。
夕方の五時数分前。
「そろそろ行くか」
三人は携帯のURLを押した。
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