prologue

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 1月、睦月、新たな年の始まり。  巡る月で最も寒なる月。  2月、如月、4年に一度日一つ増える。  巡る月で最も短なる月。  3月、弥生、この度人は卒し入する。  巡る月で最も別れを学ぶ月。  4月、卯月、満開の桜は春の訪れ。  巡る月で最も欺き欺かれる月。  5月、皐月、連なる休救が訪れる。  巡る月で最も癒しの流れる月。  6月、水無月、雨が舞い暴風荒れる。  巡る月で最も出づる事のできぬ月。  7月、文月、初夏の日差しに肌を露する。  巡る月で最も日の永く出づる月。  8月、葉月、暑き熱は地を燃やす。  巡る月で火炎焔が上がる月。  9月、長月、残暑と秋涼に惑いが生ず。  巡る月で最も大気の安定ができぬ月。  10月、神無月、人も木々も衣を変する。  巡る月で最も世界が彩られる月。  11月、霜月、虫の音色は新の冬の知らせ。  巡る月で最も万能に事を為す月。  12月、師走、名の如く師すらも走する。  巡る月で最も白銀の似合う月。  1年は12の月に区切られ、それぞれが独特の特徴を持つ。生物はその月々に少なからずの影響を受けつつも1年を過ごす。    
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