最終章…別れ

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メールには、長い文章でこう書いていた。 今回は、息子が大変迷惑をかけた事を心から深くお詫び申し上げます。あなたからのメールを読みこんな形でメールする事になってしまい、すいませんでした。最後に、息子はあなたからのメールに救われたとおもいます。本当にありがとうございました。 そう書いてあった。私はなにを救ったの?私が昨日無理してでも行っていたら彼氏はこんな死を選ぶ事もなかったのに!!そう思ったら、私はカミソリを持っていた、何回も腕を切るけれど深くは切れなくて、ただうっすらと血が出るだけだった…私は、自分を憎んだ。部屋のもの全て投げて割って、それでも怒りはおさまらない。 どうして、あの時私は行かなかったの?どうして、あの時行くのをやめたの?空ちゃんと約束してたのに、どうして…なんで…空ちゃん…ごめんね…私…結局、空ちゃんを救う事が出来なかったね…こんな役立たずでごめんね…ごめんなさい…そう心の中で謝るしかなかった。荒れた部屋の中でひたすらに声を出して泣いた。彼氏の名前を呼びながら泣くしかなかった…その日を境に、私の心の中に感情がなくなった。
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