最終章…別れ

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笑うことも、泣くことも、怒ることもなくなり部屋に、籠り続けた。友達にも言えなかった、全てに対して無気力状態になった。友達に、病院に付き添ってもらってカウンセリングも受けずに、ただ薬だけをもらってそれを飲んで眠る。ご飯を食べる事もしないでただひたすらに、吐いて薬を飲んでの繰り返しだった。ある日、病院に行こうとした途中で倒れた。目が覚めると、腕には点滴が打たれていて、横には引き継ぎになった私の担当の先生がいた。目が覚めた私に気づいた先生は、ゆっくりと、「ここは病院だよ。わかるかな?君は、途中で倒れて運ばれてきたんだよ。」と言われ、私はただうなづいていた。「もう何日ご飯食べてないの?」という問いかけに対しては、なにも答えずに、ただ天井だけを見上げていた。先生がなにを問いかけても、一切しゃべらなかった。しゃべらなかったと言うよりしゃべれなかった。先生も、これ以上は何を聞いても無駄なのかと思ったのか、とりあえず入院をして下さいと言われた。 入院している間、先生は色んな検査をしてきた。脳に異常はなし。先生に、ご飯はちゃんと食べるという約束だけをして一週間で家に帰った。
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