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「まさか……ほ、本当に恋人ですか!!?」
久しぶりに、俺の男としての勘が冴え渡ったのか!?
驚愕する俺を他所に、風如は
バシッ――!!
という鈍い音と共に、自分の身体に触れたままの九十九の手を叩く。
「痛っ!!おい、何をするんだ。上司に向かって……」
「それは、こちらの台詞です。警部……セクハラ行為、卑猥な痴漢行為などは逮捕の対象に十分なりますよ?訴えられたいのですか?」
腕を組み眉を吊り上げ凄まじい形相で、九十九をきつく睨みつける。
その言葉にたじろいだ九十九は、素直に「すまなかった。許してくれ」と頭をぺこりと下げ謝罪していた。
仲が良いことは間違いなさそうだが――どうやら恋人同士ではないらしい。
「騙して悪かったな、鶴。こいつは、俺の部下で風如(フユキ)という。こう見えても、柔道、剣道、合気道全て段持ちで、しかも頭も切れる有能で美人な俺の自慢の部下だ」
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