FILE.0【デスウイルス殺人事件1】

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 頭を掻きながら、必死で風如を誉めちぎる。  それを隣で聞いていた風如は、機嫌を直した様子でほんのりと頬をピンクに染め照れていた。 「ごほんっ!え、ええ。分かっていればいいんです。九紅殿に敏晴殿。そして鶴八七殿ですね?私は、風如と申します。以後、お見知りおきを」  照れ隠しで軽く咳払いをし、ぺこりと丁寧に頭を下げ「さ、行きますよ警部」と九十九を無理やり引きずりながら、去ろうとする。 「お、おい。風如!!?そんなに慌てなくても――」 「何を言っているんですか?私たちの任務は【デス・ウイルス】を捜し出し喰い止めることです……遊んでいる暇はありません。このままじゃ、【トン】のように――犠牲者が増えるだけです」  デス・ウイルス?
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