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「よっと。なんとか無事に、鬼喰島到着」
船から降りた俺は、改めて鬼喰島をゆっくりと見回す。
海上からでは確認できなかったが、野鳥や動物なんかも生息しているらしく獣の咆哮が周囲に響く。
植物も鬱蒼とまではいかないが、生い茂って――その木々の合間から、豪奢な洋城が姿を現した。
乳白色な城壁に、荘厳な城門。そして数えきれないほどの装飾窓が見え隠れする。
中世ヨーロッパ風なその城は、ここは本当に日本なのか?と疑いたくなるほどに絢爛豪華なものだった。
なんか……鬼喰島とはミスマッチだけど、九には似合いそうな城だな。
あそこで、今夜【Internet・Detective・Party】が開かれるってわけか……。
感慨深けに眺めていると
「おーい!!ヤッヒー、元気かぁ?」
聞き慣れすぎた間延びする声が俺を呼んだ。
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