275人が本棚に入れています
本棚に追加
ガチャッ。
祖母「ただいま~。あら?宏が来てるのかしら?」
祖母が玄関に置いてある宏の靴を見て言った。
そして居間に来て宏の顔を見て微笑んだ。
祖母「また大きくなったねぇ。」
宏「…そうかな?」
祖母が買い物の荷物を整理し終えたところで宏は話し出した。
宏「おじいちゃん、おばあちゃん。ちょっと座って俺の話を聞いてください。」
いきなり言われた祖母と祖父だったが、黙って座った。
宏「俺は今日までほんとにお世話になりました。ありがとうございます。」
宏は深々頭を下げた。
そんな宏を見て…。
祖父「いきなりどうしたんだ?そんなにかしこまって…。」
祖母「そうですよ。何かあったの?」
二人は心配そうに聞く。
そんな二人に宏は言った。
宏「俺は過喰病と言う病気にかかったらしいんです。」
告げられた病名にキョトンとしている二人。
祖父「なんだ?その病気は?」
宏「簡単に言うと俺は後十日しか生きられない。そしてそれは防ぐことができないんです…。」
自分で言いながら悲しくなってきた。
祖父と祖母は驚いて固まっていたが……。
祖父「嘘だ!!そんなの嘘だ!!」
祖父が声を大きくして言う。
祖母はもう言葉にできないくらい泣いていた……。
最初のコメントを投稿しよう!