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宏「嘘じゃないんだ……。現実なんだ。俺は後十日で死ぬ。」
まだ祖母は泣いていた。
宏「だから俺は別れを告げに来たんだ…。後十日で俺はしたいことがある。だからもう会えないと思う……。」
祖母「……そんな…グスッグスッ。」
宏「俺はもう受け止めたから……。だからおじいちゃんもおばあちゃんも泣かないで…。」
無理な話だが祖父達は時間をかけて落ち着いていった…。
祖父「それで…宏はどうするんだ…?」
落ち着いてきた祖父が今後について聞いてきた。
宏「とりあえず知り合いに話すよ…。そして大事に時間を使うよ。」
それを聞いて納得したのか祖父は止めなかった。
祖父「そうか……わかった。宏お前の人生だ…悔いがないように生きなさい。」
そして祖父は笑ってくれた。
やせ我慢だとはわかっている…。
だが宏は少し元気になれた気がした。
宏「うん。がんばるよ。じゃあ帰るね。」
そう言って宏が立ち上がった。
祖母はまだ泣いていた…。
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