十日間

育ててくれた人

帰り道宏は小さな公園に寄った。

誰もいない公園のブランコに座り、宏は静かに泣いていた……。

やはり両親のかわりに、育ててくれた祖父達との別れは辛かったのだろう。

時が経ち、落ち着いた宏は今後について考えてた。

宏｢やっぱ晃には会いたいなぁ……。｣

晃とは本名、北川晃(ｷﾀｶﾞﾜｱｷﾗ)

宏とは昔からサッカー部でコンビを組んでいた親友である。

今年の夏の大会……。

一点差に泣き終わってしまった高校サッカー。

他のメンバーは、めちゃくちゃ泣いてたのに、晃は泣かずに笑顔で｢楽しかったな。｣と言ったのはまだ覚えいる。

最後に｢またどこかでやろうな。｣と、約束してから久々に会う。

どうしてるだろう？と気にしながら宏は家に帰った。

家に帰ると飯を食べ、風呂に入りすぐに寝てしまった。

多分泣き疲れたのだろう。

宏は深い眠りに落ちていた。

……残り九日。