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……もう隠し通せないな。
本音を言えば、もっと前から気付いていた。
最初に電話が来た時から、薄々勘ずいてはいた。
そんなに長くは隠しきれない…と…。
俺は、皆に今までのことを全て話した。
「……そうか」
渚紗と玲は沈黙し、晃は小さく頷いた。
「なんで……もっと早く言ってくれなかったの? 」
「皆を……巻き込みたくないから」
渚紗の質問に、俺はためらいながら答えた。
「なるほど……。俺達はそんなに宛てに出来ないか」
晃の言葉に、俺は耳を疑った。
「そ、そういうわけじゃないんだ!! 」
「じゃあ、何で話してくれなかったんだ? 俺達、ダチだろ? だったら、もっと頼れよ。何でも一人で抱え込むなよ」
「う………」
「確かに、俺達じゃ、お前の抱えてる問題の手助けになれないかもしれない。でも、俺達でも、お前の力になれることだってあるかもしれないんだぞ!! 」
晃の言うことに、何も言い返せない。
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