真実へ…

28/30
223人が本棚に入れています
本棚に追加
/158ページ
……もう隠し通せないな。 本音を言えば、もっと前から気付いていた。 最初に電話が来た時から、薄々勘ずいてはいた。 そんなに長くは隠しきれない…と…。 俺は、皆に今までのことを全て話した。 「……そうか」 渚紗と玲は沈黙し、晃は小さく頷いた。 「なんで……もっと早く言ってくれなかったの? 」 「皆を……巻き込みたくないから」 渚紗の質問に、俺はためらいながら答えた。 「なるほど……。俺達はそんなに宛てに出来ないか」 晃の言葉に、俺は耳を疑った。 「そ、そういうわけじゃないんだ!! 」 「じゃあ、何で話してくれなかったんだ? 俺達、ダチだろ? だったら、もっと頼れよ。何でも一人で抱え込むなよ」 「う………」 「確かに、俺達じゃ、お前の抱えてる問題の手助けになれないかもしれない。でも、俺達でも、お前の力になれることだってあるかもしれないんだぞ!! 」 晃の言うことに、何も言い返せない。
/158ページ

最初のコメントを投稿しよう!