真実へ…

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「困ったときはお互い様だろ? 」 晃が、少し得意気に言った。 「でも、幾らなんでも今回は次元が違い過ぎる! 下手すれば……死ぬんだぞ」 ようやく、俺から声が出た。 しかし、その声は弱く、説得力など欠片もなかった。 「でも、友達が……仲間が、悩んでるんだよ。私達にだって、出来ることはあるはずだよ! 」 渚紗も、晃に便乗して言ってきた。 「みんな…」 一人で考えていた自分が、情けなくみえてきた。 確かに危ないことだけど、それでも皆は、俺を救おうとしていた。 そう考えたら、なんだか情けなくなってきた。
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