夏の始まり

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「あはは~引っ掛かってる~!!」 俺は今、学校の廊下にうつぶせで倒れている。 朝、靴箱を通り過ぎて教室に向かっていた。 教室の引き戸に近付いたときに、勢いよく足を滑らせてしまった。 しかし、何とか引き戸に手を当て、倒れるのを免れた………はずだった。 そこへ、一人の女の子が近寄り俺の足を蹴ってこかしてきた。 その蹴りは見事に当たり、俺は床へと倒れていった。 で、今に至る。 思いっきり床にうつぶせで倒れてる姿はみんなの注目の的だった。 俺はみんなの視線に対する恥ずかしさと、こんなガキみたいなイタズラをした奴に苛立ちを感じた。 こんなことする奴一人しかいない。 「渚紗ぁぁぁぁぁぁ!!!」 俺の怒号と共に、俺は素早く立ち上がり、そいつこと渚紗を追いかけた。 それに気付いた渚紗はゆっくりと走り出した。
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