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ニコニコ笑顔の亮がマネージャーと一緒に立っていた。
「?!どないしたん?」
「いま休憩時間やろ?」
そう言って亮は楽屋へ真を引っ張り込んだ。
楽屋の中に入り鍵を掛けると亮は真にギュッと抱きついてきた。
(?!!)
「昨日の電話嬉しかった。ビックリしたんやで?あんな時間に」
ゆっくり近づく顔。触れる唇。
「真、何してるんやろうなぁって思ってたらいきなりかかってくるんやもん。ホンマはな俺からかけようかな?とも思ってん。けどマネージャーに聞いたら朝早いって言ってて……」
なるほどそれで亮は今日のスケジュールを知っていたわけか。真は納得した。
「今日の撮影が夕方からになってん…だからマネージャーにお願いして…」
亮は来ちゃったと笑った。
「俺に、会いたかったんやろ?」
亮が小さくコクンとうなずいた。
年中一緒にいる二人でも離れなくてはいけないときはある。そんなときは不思議に会いたいという気持ちが強くなる。
「俺も、亮に会いたかったんや。こうして亮を抱きしめたかった…………」
《終》
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