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2007年5月
大阪地検住之江支部
「すいませーん…あの…」
そう声をかけた男はとても検察には似合わない、ミディアム程度の長さの明るめの茶髪に耳にはピアス、細身のダメージジーンズにピンク色の長袖を着た25、6歳ぐらいの青年だった。
奥の少し大きめの扉から一人、中年の男性が出て来る。
「ん?どうなさいました?」
中年の男は尋ねる。
「いや、あのここって大阪地検の住之江支部であってます?」
「はい。そうです。弁護士事務所ではありません。それでは失礼。」
そう言って中年の男は立ち去ろうとした。
「あーちょっとちょっと。」
青年は急いで呼び止める。
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