運命の出会い

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窓の外の景色を見る間もなく、目的の駅へたどり着く。 あたしたちは、電車を降りると、じゃれあいながら駅の地下通路を通り、『dolce』のビルへと向かった。 そのビルは、ビルそのものが『dolce』で、一階がレディースファッション、地下一階がメンズファッション、地下二階がファッション小物、二階が美容室、三階がネイルサロン、それより上が本社オフィスビルになっている。 エレベーターに乗り、一階につくと、そこはいろんな制服姿の女子高生で溢れかえっていた。 「うわっ、すごい人。」 その様子にたじろきながらも、雅美を先頭に、あたしたちは、人混みをかき分けて奥へ進んでいく。 さすがの香奈も人の多さに目を丸くしていたが、すぐに「あ、これいい!」と、商品を手にとりはじめた。 雅美とあたしも、それぞれ物色し、目当てのものを探していると、 「あっ!雅美ちゃん!いらっしゃい!」 と後ろから軽やかな声がかかった。 .
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