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俺は、ふと今日見たあの子のことを考えていた。
背がちっちゃくて、大きな目をくりっとさせて、
吸い込まれそうだった。
黒のセミロングの髪がサラッと風に揺れて、
(いや、風は吹いてなかったけど…)
ノーメイクだけど、きめの細かい頬がほんのりピンク色に染まってた…。
俺は彼女のことを考えながら、自分の顔が熱くなっていくのを感じた。
「…おい、朝陽。大丈夫か?」
親父の声で我に帰る。
「あぁ。話はそれだけ?心配しなくても大丈夫だから。」
俺は、仕事に戻ると言い残し、社長室を出た。
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