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俺たちは、真昼に聞かれないよう、夜空の部屋へ行き、向かい合うように床に腰をおろした。
ニヒッ
意味深な笑顔の夜空に一瞬躊躇するも、意を決して今日あったことを話し始める。
……。
黙って聞いていた夜空から出た第一声は予定通りのものだった。
「兄ちゃん!それは犯罪だよ!てか、ロリコンにもほどがある!」
夜空は腹を抱えて笑った。
はぁ…だよな。
俺がため息混じりにうつむくと、俺の顔を下から覗き込み、マジマジと見つめて言った。
「兄ちゃん…、マジ?」
「大マジ。」
俺が真面目な顔して答えると、夜空は呆れたようにため息をついた。
「まぁ、協力はするけど、どうなるかはわかんないよ。」
「んなこたぁわかってるよ。でも…。」
俺が恥ずかしくてとても言えない一言を、夜空は満面の笑みで言ってのけた。
「兄ちゃんの初恋だもんな。」
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