迷い猫

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人差し指を葵の唇に何度も押し当てる。 ホントにプニプニしてる…/// 「うぁ…み、美姫ぃ~…」 ん?私、葵の夢の中に居るのかな? ちょっぴり嬉しい…/// 「えいっ!えいっ!」 ―プニッ!プニッ! 嬉しくなった私は再び人差し指を押し当て続けた。 「うぁ… そ、そんなにキスしないでくれぇ… 恥ずかしいってぇ…」 「えっ…?///」 意外な反応に顔が熱くなる… 夢の中でなにやったの!?私!! 「ニャ~♪ニャ~♪」 仔猫が葵の頬をペロペロ舐め始めた。 それと同時にまぶたがピクリと動く。 「ん!? …うわぁっ!! ゆ、夢か…って、居たぁ!?」 起き上がった瞬間、仔猫の鳴き声を聞いた葵は、落ちるようにしてベンチから逃げた! 「ミャッ!?ミュ~…」 悲しそうな鳴き声… 好きな人に避けられるのは辛いよね… 仔猫を抱き、葵に向かって叫ぶ! 「葵ッ! 可哀想じゃない! 仔猫、悲しんでるよ!!」 「な、なに言ってんだよ!? ダメだ!それだけは絶対無理ッ! 特に仔猫は…」 ブルッと身震いする葵… いったい何が…? 「理由はな、小学三年生までさかのぼる… あの恐ろしい事件… 思い出しただけでも気絶しそうになる…」
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