迷い猫

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脅えながらパンを投げる葵。 仔猫は嬉しそうにパンを食べた。 「う、美味いか?」 「ニャ~♪」 クッソォ~ニャンコめぇ~「美味しい♪」って言ってるの!? 「葵ッ!私にも一本ちょうだい!!」 「い、良いけど、昼飯の時に食べただろ? しかもあんまり美味くないって言ってなかったか? あっ!!」 葵の手からパンをぶんどり、くわえた。 「モフモフ… …やっぱ、あんまり美味しくない…」 「ハァ~… だから言っただろ? 美味しくないなら、仔猫にあげな…」 葵…酷い!! 「ヤダもん!! これは私のだもん!! 絶対あげないもんねぇだ!! 葵なんか嫌い!!」 「な、なに怒ってんだよ!? 意味分かんねぇ!! …まさか、猫に嫉妬してるのか?」 図星!!…でも、それっていけないこと? 好きな人を独り占めにしたいって気持ちはいけないことなの? 「だって、さっきから葵、私のこと無視するから… 寂しい…」 「ッ…/// なにカワイイこと言ってんの? ゴメンな…美姫 寂しかったの?」 その言葉を聞き終えた時には、すでに腕の中だった。 葵の胸に顔を埋める… 「…うん。」
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